旭川実業高等学校 同窓会

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恩師紹介 青柳 嵩 先生

青 柳  嵩 (Takashi Aoyagi)
専門教科 国語
在職期間

昭和46年4月1日~平成21年3月31日(定年退職)

赴任
 昔々、新婚早々の両親が出身地秋田を離れて遠く旭川に就職し赴任。旭川市立中学(後の北高)教師として旭川に移り住んでいた恩師が若手同僚の堀水孝教先生を紹介してくださって、そのお世話で旭川生活が始まり、私が生まれて…と。そんな縁で私も孝教先生のことは小さい頃から「堀水のおじさん」として知っていた。
 大学卒業に際し、旭川で某職に就きたいと考え父に相談。「先生は顔が広いから」と旧知の孝教先生に相談してみるよう勧められ、希望に沿った就職先情報を紹介してほしい旨の手紙を差し上げたところ、そのご返事は「よかったら俺のところへ来い」というもの。意外なお誘いに驚いたが「それもいいな」と…。
 給料も知らずに勤め始め、図書館の隅(何でそんな所だったんだろう?)で同期赴任の大谷先生と「こんなに貰っていいんだろうか」と給料袋を見せ合った初給料のあの日はついこの間のことだったような気がする。

顧みて
 教職の持つ責務への覚悟もない成行きに任せたお恥ずかしいようなスター トであったが、いつしか四十有余年。熱心なで個性的な生徒諸君や先輩・同 僚たちに啓発され、背中を押してもらいながら、折々の思い出がいっぱい詰 まった歳月を過ごさせて頂いた。
将来・未来への目標、決意、覚悟なんていう大仰なものとはあまり縁のない日々で、いつも、その一時一時を手探りしながら歩き続けてきたように思うが、人生なんて案外そんなもんだし、その一時一時に「夢中で」「たくさんの人やもの、ことがら」に「ふれる」度合いが目には見えない行く手を導いてくれるんじゃないかと思っている。
「自分探し」なんて言葉も聞くが、「自分」なんて探したりなんかしなくたって、「迷いながら、手探りしながら生きている今の自分」が常にちゃんとあるのだし、その自分を導いてくれる「夢中で」をこれからも大事にしたいと思う。

一言
 最近、せっかく友達と一緒なのに、せっかくおいしい食事を前にしているのに、せっかく折々に移ろう自然の景に包まれているのに、スマホの画面にくぎ付けと言う光景が目立つように思われ、気になっている。
 電気を介さない、スイッチオフで消えてしまわない“付き合い”が大切であり続けてほしいと思っている。

※ 青柳 嵩 先生(写真:趣味の部屋「細工場」にて)
・昭和46年4月1日~ 教諭
・平成元年8月21日~ 教頭
・平成9年12月1日~ 副校長
・平成16年4月1日~平成21年3月31日 校長

平成25年10月24日(木)14:00
青柳 嵩 先生のご自宅にて、取材をさせていただきましたが、寄稿文をお預かりしましたので、掲載させていただきます。

情報委員会

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